若手医師へのメッセージ

We're always follow you.:小児内分泌学トップランナーから

山本 幸代(やまもと ゆきよ)
所属:産業医科大学 医学部 医学教育担当教員 准教授

自己紹介:

山口大学医学部卒業後、産業医科大学小児科に入局。大学院では、生理学教室でオレキシン、NPYなどの摂食関連ペプチドの研究を行いました。学位取得後メリーランド大学、イリノイ大学シカゴ校に留学し、視床下部での遺伝子発現調節に関する研究をしました。今も細々ですが、後輩の先生方と摂食関連ペプチドの生後発達機構に関する研究も続けています。
現在学内では医学教育を担当しており、臨床診断学やOSCEなど卒前の臨床教育に携わっています。自分自身も勉強し直すことが多いですが、学生と一緒に純粋に学ぶ喜びを感じることもある日々です。最近の医学部教育では人間性教育のため様々な新しいカリキュラムが取り入れられています。人間性という課題はハードルが高すぎますが、学生たちの真摯に学ぶ姿勢をみると、私自身も初心に戻る気持ちになりやりがいを感じるときもあります。
小児科での専門診療と臨床研究は継続しており、小児肥満・メタボリックシンドロームや糖尿病に関する臨床研究をしています。我々の教室はサイトカイン解析を行っているので、他グループと共同してヘパトカイン、マイオカイン分泌動態の解析も行っています。学校検尿での尿糖陽性者のβ細胞機能評価にも取り組んでいます。
最近は市や県など地域の学校保健関係の委員会に参加させていただく機会が増えました。学校や教育委員会など立場が違うと意見が異なる場合も多いですが、それぞれの立場と役割をお互いに理解した活動の重要性を感じます。平成29年度からは九州学校検診協議会の成長発達・小児生活習慣病委員会の委員長をさせていただいています。九州全体の実態調査を行い、九州沖縄地区全体として統一したマニュアル作成やシステム導入などを目指した活動をしています。なかなか浸透しない現実にぶつかることも多いですが、その分やりがいがあると解釈してめげずに継続したいと思います。

第2回 日本小児内分泌学会 九州沖縄地方会の開催を担当して

平成31年2月23日に 第2回日本小児内分泌学会 九州・沖縄地方会を担当させていただきました。本会は、地域での小児内分泌学の発展を目的に、日本小児内分泌学会最初の地方会として立ちあげられ、第1回は、井原健二先生(大分大学小児科学教授)が開催されました。一般演題では、貴重な症例の報告、地域での新しい取り組みの紹介、九州全体での臨床研究の提案など、多岐にわたる演題が発表されました。参加者は76名(教育講演講師の大薗恵一先生、伊藤善也先生のほか、理事の長谷川行洋先生、藤原幾磨先生を含む)で、若手からベテランまで各世代の交えての活発な討論は大変有意義であったと思います。若手医師の育成が地方会の重要なテーマの一つですが、中堅以上の先生方もたくさん刺激を受けていたようです。若手の先生同士の交流も活発になり、所属や立場を超えお互いに良い影響を与える機会になったと思います。

学会の様子と事務局を担当してくださった先生方


メッセージ

私が小児内分泌学会に最初に参加したのはまだ内分泌グループに所属する前の3年目の時で、病棟で担当したACTH不応症の兄妹例を発表し、Endocrine Journalにも報告したのが最初の論文です。その後も貴重な症例や研究結果を発表する度に、専門診療に携わる姿勢、学会や論文でその集積を発表する意義など多くのことを学びました。参加される先生方の熱心で真摯な姿勢を感じ、先輩方の姿を見て励まされることが多いです。我々のグループは、大学を離れた後もグループの指導を続けてくださる河田先生、医局を離れてもアドバイスをいただく機会が多い朝山先生や土橋先生の他、川越、久保、荒木、後藤、斉藤、桑村、多久、池上、島本と、多くの後輩が所属するグループになりました。指導することばかりではなく後輩から教わることも多く、先輩だからと気負うことなく、年齢や立場を超えて相談し助けあえることが大事だと感じます。同じグループだけでは、内分泌の魅力を十分に伝えきれませんが、後輩たちも、私と同じように学会に参加し、発表をとおして、多くのことを学んでいると感じます。
今回このような執筆の機会をいただいたことで、改めてこれまでとこれからのことを考えることができました。小児内分泌医の育成を、学会全体で支援しようという精神を忘れずに、後輩の先生方と共に学んでいきたいと思います。

内分泌グループの先生方と一緒に(昇進祝いをしていただいたときの記念写真)

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